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シラバス

CG映像制作科 2024年度入学生

科目名 VFX/CG概論 作成日 2024/03/22
区分 必修 講義
開催時期 2年次 前期
講義・演習駒数/週 1駒
実習・実験駒数/週 0駒
合計駒数/週 1駒
総時間数 30時間
総単位数 2単位
企業連携
授業の目的 CG、VFXの高度な知識を持った人材の育成。
到達目標 CGだけでなく、アニメーションやVFX、アトラクション、プロジェクションマッピングなど、多分野にまたがる知識を得ることで、単なるCGオペレーターだけでなく、ディレクター、プロデューサー、プランナー、クリエーターとして活躍できる人材育成を目指す。

評価項目 ①定期テスト ②小テスト ③レポート ④課題 ⑤作品 ⑥ポートフォリオ ⑦成果発表 ⑧その他
割合  %  % 80%  %  %  %  % 20%
評価基準
提出されたレポートの内容と出席率、授業時における積極性などから総合的に判断する。
※上記に示した評価項目の割合(%)を基準に、総合評価点を算出して成績評価を行う。
※出席率が80%未満の場合は、評価対象としない。

担当教員 大口 孝之
テキスト・参考文献 テキスト: 毎回、パワーポイントのスライドデータを配付 参考文献: 「コンピュータ・グラフィックスの歴史 3DCGというイマジネーション」「ビジュアル情報処理 CG・画像処理入門」など
実務経験有無  
長年、映像業界において新分野のパイオニア的活動を行ってきた経験と、映像ジャーナリストとして世界中の研究組織やプロダクションを訪問して得た情報をベースに授業を行う。毎回、理論の解説と歴史的背景の講義と同時に、極力実際の映像を鑑賞することで、言葉では説明不可能な要素を補う。  
関連科目    履修前提   

授業計画

回数 学習目標 学習項目
1 CGの歴史:現在のCG業界やツールが、いかにして誕生していったのか。先人たちの足跡を知ることで、それらの関係や構造を理解し、CG全体の学びを促す  スケッチパッドに始まり、ユタ大学、NYIT、トリプルI、エイブル、ルーカスフィルム、ピクサー、ILMと移り変わって行ったCG研究組織やプロダクションの歴史を解説すると共に、ワイヤーフレームからシェーディング、レイトレーシング、グローバルイルミネーションと発展してきたアルゴリズムの進化。さらに、現在のMayaに至るツールの歴史も紹介する。 
【理解度確認】授業中の質問の受付と、授業後に簡単な感想文の提出によって理解度や疑問点を確認する。
2 VFX①:現在はデジタルになったと言えど、VFXの基本はフィルム時代に開発された技術の置き換えに過ぎない。その基本を学ぶことで深い理解力を得て、将来VFXクリエーターやスーパーバイザーとなるべく知識的基盤を得る。  映画のVFX(視覚効果)がどのように誕生し、活用されてきたかを学ぶ。マットペインティング、スクリーンプロセス、オプチカル合成、ミニチュアなど、伝統的VFXの歴史について映像を交えながら紹介する。 
【理解度確認】授業中の質問の受付と、授業後に簡単な感想文の提出によって理解度や疑問点を確認する。
3 VFX②:デジタル化されたVFX技術の実例と、今後登場してくるであろう未開拓技術の知識を得る。  現在のデジタルVFXに加え、将来一般化するであろうライトフィールド合成、AI合成などの最新技術を紹介する。 
【理解度確認】授業中の質問の受付と、授業後に簡単な感想文の提出によって理解度や疑問点を確認する。
4 海外のVFXプロダクション①:北米地域で活動するプロダクションの状況を知ることで、海外での就職や映像制作の参考とする。  アメリカとカナダ:米国のILM、ピクサー、ディズニーなどの他、現在世界のCG/VFX業界の中心となっているバンクーバーやモントリオールなど、カナダのプロダクションの歴史、特徴、代表作、活動状況などの情報を学ぶ。 
【理解度確認】授業中の質問の受付と、授業後に簡単な感想文の提出によって理解度や疑問点を確認する。
5 海外のVFXプロダクション②:北米以外の国における、CG/VFXプロダクションの活動状況を知る。  英国、フランス、ドイツ、ベルギー、オーストラリア、ニュージーランド、中国、香港、台湾、韓国、シンガポール、インド、メキシコ、南アなど、北米以外の業界動向を解説する。 
【理解度確認】授業中の質問の受付と、授業後に簡単な感想文の提出によって理解度や疑問点を確認する。
6 人間のCG表現①:人物をフォトリアルCGで表現するために、いかに先駆者たちが努力を重ねてきたかを、映像資料で振り返る。  CGの黎明期から研究者たちは、人間をリアリスティックする技術の開発を続けてきた。その過程で障害となった、髪の毛や衣服、肌の質感などが、いかにして克服されてきたかを学ぶことで、自身のスキルを高めるための参考にする。 
【理解度確認】授業中の質問の受付と、授業後に簡単な感想文の提出によって理解度や疑問点を確認する。
7 人間のCG表現②:人物をフォトリアルCGで表現するために、現在どんな努力が重ねられているかを学習する。  モーション・キャプチャーから、より精密なパフォーマンス・キャプチャーへ。さらに人間と区別出来ないフォトリアリズムへと進化していくに従い、“不気味の谷”と呼ばれる現象が生じるのはなぜか。またその克服法は何かを考える。 
【理解度確認】授業中の質問の受付と、授業後に簡単な感想文の提出によって理解度や疑問点を確認する。
8 人間のCG表現③:フォトリアルなCGヒューマンを用いて、どんなことに応用できるか、また将来はどうなるのかを学習する。  映画における故人の復活、理想のファッションモデル、犯罪抑止効果、バーチャル・ライブコンサート、テレビやWEBのAIエージェントなど、将来的な応用についても学ぶ。 
【理解度確認】授業中の質問の受付と、授業後に簡単な感想文の提出によって理解度や疑問点を確認する。
9 生物の表現①:映像で動物や絶滅した古生物、架空のクリーチャーを描くには、どんな映像技術があるのかを学習する。  アニマトロニクス、スーツ、ストップモーション・アニメーション、CGなど様々な動物表現の手法を学ぶことで、生徒が将来VFXスーパーバイザーとなった場合、撮影条件や予算などを考慮して最適なテクニックを選択できる能力を身に付ける。 
【理解度確認】授業中の質問の受付と、授業後に簡単な感想文の提出によって理解度や疑問点を確認する。
10 生物の表現②:映像の他、インタラクティブなインスタレーションで動物を表現するには、どんな映像技術があるのかを学習する。  群れのシミュレーションや人工知能アニメーション、遺伝的アルゴリズムによる形状進化など、先進的技術を用いる手法を学び、ソフトウェアやシステムの開発力を身に付ける。 
【理解度確認】授業中の質問の受付と、授業後に簡単な感想文の提出によって理解度や疑問点を確認する。
11 ノンナラティブ・アニメーション①:視覚と聴覚を融合した表現として誕生し、抽象芸術の動画版として発展したノンナラティブ・アニメーションを学習する。  CGはキャラクターものやVFXだけでなく、グラフィカルな表現にも多用されている。そういった映像のルーツと代表的作家、応用範囲について学ぶ。 
【理解度確認】授業中の質問の受付と、授業後に簡単な感想文の提出によって理解度や疑問点を確認する。
12 ノンナラティブ・アニメーション②:ノンナラティブ・アニメーションの2回目。スクリーンやモニターの枠を超えた表現を学習する。  ファインアートだけでなく、商業的モーション・グラフィックスへ発展した歴史も検証。さらにインスタレーションやポップス、パフォーマンス、バレエ、能など、幅広い芸術との融合についても解説する。 
【理解度確認】授業中の質問の受付と、授業後に簡単な感想文の提出によって理解度や疑問点を確認する。
13 ディザスター映像①:洪水、津波、火山、地震、竜巻などの自然災害の表現は、もっともVFXの需要がある分野である。そのテクニックの歴史と手法を学ぶ。  ミニチュア、水落し、クラウドタンク、CGなど様々な表現手法を学ぶことで、生徒が将来VFXスーパーバイザーとなった場合、撮影条件や予算などを考慮して最適なテクニックを選択できる能力を身に付ける。特に1930年代に頂点に達していたハリウッド特撮や、60~70年代の日本映画の技術は見応えがある。 
【理解度確認】授業中の質問の受付と、授業後に簡単な感想文の提出によって理解度や疑問点を確認する。
14 ディザスター映像②:自然災害の表現の2回目。  最近のVFX作品では、古い技術の見直しが始まっており、忘れられたテクニックと最新CGを組み合わせることで、予想もできない効果が次々と生まれていることを知る。 
【理解度確認】授業中の質問の受付と、授業後に簡単な感想文の提出によって理解度や疑問点を確認する。
15 ディザスター映像③:自然災害の表現の3回目。  流体シミュレーションや破壊シミュレーションなど、高度なCG技術を用いることで、極めてリアリスティックな描写を学習する。 
【理解度確認】授業中の質問の受付と、授業後に簡単な感想文の提出によって理解度や疑問点を確認する。