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シラバス

グラフィックデザイン科 2024年度入学生

科目名 デッサンⅠ 作成日 2024/03/11
区分 必修 実習
開催時期 1年次 前期
講義・演習駒数/週 0駒
実習・実験駒数/週 2駒
合計駒数/週 2駒
総時間数 60時間
総単位数 2単位
企業連携
授業の目的 概要としては基本から応用までものの見方について実習を通じて学びながらイラストレーション表現の基礎力、レイアウト力を養う。参考作品の鑑賞、画材の使用方法から実習、講評を通してデッサンの意義と描画方法を学ぶ。
到達目標 3Dの概念をふまえたうえで2D制作を行なうことで表現の幅を広げる。人工物、自然物、人物など多分野にわたりモチーフの特徴を把握し正確な描写が出来るようになる。基本的な画材を使えるようになる。

評価項目 ①定期テスト ②小テスト ③レポート ④課題 ⑤作品 ⑥ポートフォリオ ⑦成果発表 ⑧その他
割合  %  %  %  % 80%  %  % 20%
評価基準
①作品の内容がその制作における目標を達成できているか。 ②描画材料に関して、適切な使用方が出来ているか。 ③取り組みの姿勢。 ④出席率に応じた評価。
※上記に示した評価項目の割合(%)を基準に、総合評価点を算出して成績評価を行う。
※出席率が80%未満の場合は、評価対象としない。

担当教員 植田 誠一  
テキスト・参考文献 オリジナルテキスト
実務経験有無  
  
関連科目 デッサンⅡ  履修前提   

授業計画

回数 学習目標 学習項目
1 制作① 実習室の使用方法、シラバスの解説を通じてデッサンの必要性について知る。画材の基本的な使用方法について知る。トーンスケールの作成。ハッチングに慣れる。  ①実習室の使用方法について説明。シラバスを使ってのグラフィックデザインにおけるデッサンの必要性について学ぶ。トーンとは何かを知る。鉛筆の削り方。 ②7段階のトーンスケール作成において、2種類の枠をとる。一つ目は1種類の鉛筆を使ってハッチングを用いたスケールの作成。筆圧、線の本数でトーンの幅を広げる。 2種類目は鉛筆の種類を増やしてトーンスケールの作成。B系、H系の鉛筆共の特性を知る。鉛筆の種類によってトーンコントロールを行なう。 
【理解度確認】②に関して制作物の講評を行なう。
2 制作② …単純形態基礎 実際のモチーフを設定してデッサンを行なう上での注意事項について知る。描き方の基本手順を知る。    ①幾何形体石膏のモチーフを組む。描く上での注意事項について解説。(構図、立体感、質感、空間表現、色彩表現など)遠近法について解説。クロッキー帳に構図をとる。 ②実際に画用紙に構図をとる。ある程度構図が決まってきた時点でトーンを着ける作業に入る。ハッチングを用いてトーンの幅を増やしていく。 
【理解度確認】①が終了した時点で参考作品を参照し、構図について解説。構図が取れた時点でトーンの付け方について解説。制作の区切りで解説していく。
3 幾何形体石膏デッサンの制作において完成まで持っていく。講評を経て造形要素について各自が確認でき、各々の未達成要素について理解する。  ①前回の授業の続きになるが、ハッチングを用いてトーン幅を増やしつつ、造形要素全般に意識を持つ。(構図、形、立体感、空間表現、色彩表現など) ②モチーフに気が取られる傾向を持つが、空間の中にモチーフが存在する意識を再確認する。(台の描写処理など) 完成に向けて細部を描きむ。 
【理解度確認】 ①の終了時点で制作を中断し、自己の作品を客観視できるよう他人の作品を確認する。②に関しては参考作品参照し解説。最後に作品の講評を行なう。
4 制作③ …単純形態応用① 様々なモチーフが幾何形体が元になっていることを意識できるようになる。前回の制作要素に加え、モチーフの持つ質感や色彩について意識を強く持つ。    ①幾何形体が元になったモチーフ(ティッシュの箱や空きカンなどの立方体や直方体、円柱)を描くに当たって色みと質に関して1回目で作成したトーンスケールを元に解説。モチーフの組み方について解説した後、クロッキー帳に構図の確認。 ②構図が決まり次第、描画用紙に制作。構図をとり、ハッチングにおいてトーンを作っていく。本日の授業終了時の段階で最低限構図が取れていることとする。 
【理解度確認】導入時点で前回授業モチーフ+αの造形要素について説く。①終了時で構図に関して実際の制作物を例に出し途中講評。②終了時点で各々が構図が的確に取れているか考察する。 
5 前回の制作の続きになり、各々で制作を進めるが、構図、立体感、質感空間表現などにおいて、完成までディテールを残した状態まで持っていく。  ①前回からの制作の続き。様々な質感表現に応じた鉛筆の使い方やハッチングにおいて、参考作品を拡大して鉛筆の軌跡を確認する。色味においても同じモチーフに関するカラー写真とモノクロ写真の比較においてモチーフに適したトーンの段階を知る。以上を理解しながら制作を進行する。 ②制作の続きだが、使用する鉛筆について再度意識する。 
【理解度確認】②の時点で表現に適した鉛筆の使用について再度促す。②の終了時に今回の目標に対する達成度について講義で確認。次回の授業においての目標について確認。
6 幾何形体が元となっているモチーフのデッサンの完成。  ①造形要素について確認。完成への描き込み。 ②講評。次回からの制作に関して説明。 
【理解度確認】幾何形体石膏モチーフ+αの造形要素に関して制作において到達できているか②の講評を通して各自でメモを取りながら把握する。
7 制作④ …人体部分基礎① 人工物のモチーフと、人体のモチーフの違いについて知る。自分の手と鉛筆をモチーフとする。    ①人工物と人体の違いについて参考作品を使い描写の違いを比べる。人体描写に関して筋肉と骨格の概念が持てるよう、解剖学に基づいた資料を使い講義をする。手の可動範囲について理解できるようクロッキーを行なう。 ②描画用紙での制作に入る。大きさや向きポーズなどの観点から構図を設定していく。 
【理解度確認】①の終了時点で理想のポーズに関して授業を行なう。②の終了時点で実際の途中制作物を基に解説。
8 手のデッサンにおいて、構図がとれてハッチングによるトーンで造形要素が表現出来始めた所を目標とする。  ①筋肉や手の可動領域を意識したハッチングを意識しながら制作を進める。 ②細かな点に捉われず、ひとつの造形物として塊が表現できているかを意識しながら制作を進める。 
【理解度確認】終了時点で今回の目標について確認できるよう講義を行なう。
9 細部を描き込み手のデッサンを完成させる。  ①鉛筆部分の描き方と手の描き方と違いを出すことでモチーフの本質の違いを表現していく。客観的に各々のデッサンを観察し、細部を描き込むことで完成とする。 ②講評。次回からの制作に関して説明。 
【理解度確認】講評において今回の制作の目標を再確認し各自で未達成要素についてメモを取る。
10 制作⑤ …単純形態応用② 見る力とそれを表現する描写力を向上させる。細密デッサンとして水の入ったペットボトルを描写する。    ①今回の制作における目標を講義にて確認する。実際のモチーフについて観察しながらクロッキーを進める。(今までに学んだ造形要素+透明感や光の反射など) ②描画用紙での制作に入る。構図を決める。細部から描き始めず、大きな立体感や台の上にモチーフが置いてある状況を表現するためになるべく手を大きく動かし描写を進める。 
【理解度確認】 ②の終了時点で空間に物が存在できているかを実際の作品を基に再確認する。次回の制作における目標設定。
11 細密デッサンの完成。  ①シャープペンシルを使用して、形態の複雑さや、光の反射、プラスチック、水の透明感を表現する。 ②講評。次回からの制作に関して説明。 
【理解度確認】講評を行い、質感や形態感について、今回の制作目標が達成できたかどうか確認する。
12 制作⑥ …人体部分基礎② 自分の目や鼻、耳を細密描写する。次回からの頭部のデッサンの導入。小さなパーツも面の集合によるかたちで構成されていることを知る。     ①鏡を使って自分の顔のパーツをクロッキーする。 描画用紙に部分的にデッサンを進める。   ②面を意識し、細部まで観察を進めながらデッサンを進める。 
【理解度確認】次回からの制作において今回の制作目標に関して講義を通して確認し、細部の形の意識を持って制作に望めるよう説く。 
13 制作⑦ …人体部分基礎③ 前期学習内容のまとめとして自画像(バストアップ)をデッサンする。細部までもが形で構成されていることを再認識し、ものがもつ造形要素を様々な角度から表現していく。    ①自己の内面まで表現できる表情やポーズに関してクロッキーを重ねる。参考作品を参照する。 ②ポーズが決まり次第、描画用紙でのデッサンに移行する。 
【理解度確認】②今回の目標である、構図を決める段階まで出来ているかどうかを実際の途中段階での制作を基に授業の最後で講評を行う。
14 前回からの制作の続き。人体頭部のデッサンにおいて、頭部と首のつながりを構造上理解し作品に反映させる。細部だけにとらわれず描写を進める。  ①トーンを細分化せずに頭部を球体、首を円柱としてとらえることを意識し制作を進める。全体感が出てきたところで、細部(鼻や目などのパーツ)のあたりを付ける。 ②大きく構造をとらえながらもパーツのような細かな部分までかたちの意識を持ち面でとらえていく。ハッチングに関しても骨や筋肉に沿っておこなう。 
【理解度確認】②の段階で大きな人体構造がとらえられているか、細部にとらわれすぎて造形要素が崩れていないか、実制作物を用いて解説。途中講評を経て確認する。
15 自画像デッサン完成。  ①全体の造形要素が表現できてきたら、細部の描き込みを行い、細かな表情や内面の表現に向かう。 ②講評。まとめとして前期課題においてデッサンに必要な描写要素の確認とデッサンの意義について説く。後期の制作に向けた説明。 
【理解度確認】講評において今回の制作の目標を再確認し各自で未達成要素についてメモを取る。幾何形態、自然形態、人工物自然物、人体、それぞれの描写表現の違いについて。