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シラバス

コンピュータグラフィックス研究科 2023年度入学生

科目名 映像技術研究Ⅲ 作成日 2024/04/08
区分 必修 講義
開催時期 2年次 後期
講義・演習駒数/週 1駒
実習・実験駒数/週 0駒
合計駒数/週 1駒
総時間数 30時間
総単位数 2単位
企業連携
授業の目的 CG、VFXの高度な知識を持った人材の育成を目的とする。
到達目標 CGだけでなく、アニメーションやVFX、アトラクション、プロジェクションマッピングなど、多分野にまたがる知識を得ることで、単なるCGオペレーターだけでなく、ディレクター、プロデューサー、プランナー、クリエーターとして活躍できる人材育成を目指す。

評価項目 ①定期テスト ②小テスト ③レポート ④課題 ⑤作品 ⑥ポートフォリオ ⑦成果発表 ⑧その他
割合  %  % 80%  %  %  %  % 20%
評価基準
CG・VFXにおける最新技術やそこに至る変遷などの学習項目に関連する観点でレポートをまとめることが出来るか。提出されたレポートの内容と出席率、授業時における積極性などから総合的に判断する。
※上記に示した評価項目の割合(%)を基準に、総合評価点を算出して成績評価を行う。
※出席率が80%未満の場合は、評価対象としない。

担当教員 大口 孝之
テキスト・参考文献 テキスト: 毎回、パワーポイントのスライドデータを配付 参考文献: 「コンピュータ・グラフィックスの歴史 3DCGというイマジネーション」「ビジュアル情報処理 CG・画像処理入門」など
実務経験有無  
長年、映像業界において新分野のパイオニア的活動を行ってきた経験と、映像ジャーナリストとして世界中の研究組織やプロダクションを訪問して得た情報をベースに授業を行う。毎回、理論の解説と歴史的背景の講義と同時に、極力実際の映像を鑑賞することで、言葉では説明不可能な要素を補う。 
関連科目 映像技術研究Ⅱ、映像技術研究Ⅳ  履修前提   

授業計画

回数 学習目標 学習項目
1 コンセプトアート①:コンセプトアートの重要性と歴史について理解する。  コンセプトアートとは何か。その役割と手法、主要な作家について学習する。 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
2 コンセプトアート②:現在コンセプトアートがどうやって作られているか、また将来はどうなるのかを学習する。  現在、世界で活躍するコンセプトアーティストの紹介と、将来AI技術の導入でどう変わっていくかを学習する。 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
3 非スクリーン映像①:スクリーンを用いない映像について理解する。  プロジェクション・マッピング、ペッパーズ・ゴーストなどについて歴史と原理、応用例などを学習する。 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
4 非スクリーン映像②:スクリーンを用いない映像について理解する。  凹面鏡ディスプレイ、フォグスクリーン、ウォータースクリーンなどについて歴史と原理、応用例などを学習する。 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
5 非スクリーン映像③:スクリーンを用いない映像について理解する。  走査型ディスプレイ、透明スクリーン、レーザーによる空気分子のプラズマ発光などの技術について学習する。 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
6 モーション・グラフィックス①:ストーリーを持たない、純粋に形、色、動きだけで表現するグラフィックスの分野について理解する。  視覚と聴覚を融合した表現として誕生し、抽象芸術の動画版として発展したアブストラクト・アニメーションの、オスカー・フィッシンガー、ジョン・ホイットニー、ジョーダン・ベルソン、ノーマン・マクラレンといった代表的作家について学ぶ。 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
7 モーション・グラフィックス②:商業利用と、そのアーティストについて理解する。  ソール・バス、モーリス・ビンダー、ロバート・エイブル、カイル・クーパーなどが商業的なモーション・グラフィックスへと応用していった歴史を知り、さらに現在活躍する作家たちについても学ぶ。 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
8 ストップモーション・アニメーション①:その歴史と仕組み、主要な作家について理解する。  リプレイスメント方式、アーマチュア方式、クレイアニメといった、ストップモーション・アニメーションの原理を学ぶと共に、ウィリス・H・オブライエン、ジョージ・パル、レイ・ハリーハウゼン、ウィル・ヴィントンなどの作家について学ぶ。 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
9 ストップモーション・アニメーション②:その歴史と仕組み、主要な作家について理解する。  ロシアのヴワディスワフ・スタレーヴィチ、アレクサンドル・プトゥシコ、ロマン・カチャーノフ。チェコのイジー・トルンカ、ブジェチスラフ・ポヤル、カレル・ゼマン、そして現在活躍するティム・バートンやヘンリー・セリック、ウェス・アンダーソン、ニック・パーク、スージー・テンプルトンらについて学習する。 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
10 ストップモーション・アニメーション③:その歴史と仕組み、主要な作家について理解する。  新興勢力であるエストニアや、日本の主要作家の紹介。デジタル技術との融合などについて学習する。 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
11 旧ソ連とロシア、エストニアのアニメーションについて理解する。  旧ソ連は、国家による支援によって、数多くの優秀なアニメーション作家を育て、そしてユーリ・ノルシュテインやアレクサンドル・ペトロフらによって、世界最高水準のアートアニメーションが作られた。またエストニアは、独自のアニメーション文化を生み、世界最先端を独走している。こういった事柄を学習する。 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
12 旧ソ連とロシア、エストニアのアニメーションについて理解する。  前回の続編。実際の作品を鑑賞する。 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
13 中國美術電影史:中国のアニメーション史について理解する。  中国と日本のアニメーション界は、複雑に連携し合って進歩してきた。日中戦争の最中に長編アニメ「鉄扇公主」を生み出し、その後の内戦、文化大革命といった苦難を乗り越えて、水墨画アニメに代表される独自の表現形式も生み出す。さらに急速な発達で、もはや日本を追い越しつつある商業アニメーションの最先端も学習する。 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
14 人工知能①:AIの仕組みを理解する。  何度も流行と衰退を繰り返してきたAI。しかしディープ・ラーニング技術の登場で、一気に実用に向かいだした。その原理について学ぶ。 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
15 人工知能2:AI技術のCGへの応用を理解する。  セマンティック・セグメンテーションやGAN(敵対的生成ネットワーク)の応用によって、映像の分野におけるAIの活用が一気に広まったことを学習する。  
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか