アニメ
アニメクリエイターになる
アニメーション
研究科
専門士称号付与文部科学省 職業実践専門課程 認定学科
コンピュータを使った特殊効果、CGを利用したメカ表現など、常に新しいチャレンジを続ける日本のアニメ業界。本科では、手描きをはじめ、最終的な映像出力まで、アニメーション制作の全工程を修得。より応用力の高い人材を育成するとともに、業界が必須とするコミュニケーション能力も備わった、アニメのスペシャリストを育成します。
めざす職種
●アニメーター(作画・CG)●キャラクターデザイナー●作画監督●仕上げ●撮影●背景美術●制作進行●演出・監督 など
主な就職先
バンダイナムコフィルムワークス/マッドハウス/ウィットスタジオ/オー・エル・エム/東映アニメーション/ぴえろ/ジェー・シー・スタッフ/ボンズ/ENGI/シャフト/ベガエンタテイメント/オレンジ/スタジオピーコック/CloverWorks/Wish/スタジオ・イースター/サテライト/アンサー・スタジオ/Seven Arcs/高橋プロダクション(T2 studio)/チップチューン/美峰/スタジオワイエス/グラフィニカ/スタジオヴォルン/旭プロダクション/ライジングフォース/マッドボックス/スタジオ雲雀/サンジゲン/ライデンフィルム/マカリア/ポリゴン・ピクチュアズ/バンダイナムコピクチャーズ 他多数
ソフトウェア一覧
●3ds Max●Photoshop●Illustrator●CLIP STUDIO PAINT●RETAS STUDIO●AfterEffects
学びのポイント
アニメ制作の全工程を3年間で学べる
ソフトを駆使した特殊効果、CGのメカ表現、最終的な映像出力まで学習し、「アニメーター」「CGクリエイター」「仕上げ」「撮影」「背景美術」「制作進行」「演出」など、自分の希望や適性に合わせて、学びながら職種を選択できます。
実践的な作品制作の場が豊富
個人での作品制作に加え、少人数のグループで役割を分担し、共同作業によるアニメーション制作も実践。「グループ制作」を通して、業界で活躍するための実践力を養います。
話題作で卒業生が活躍
インターンシップ、ポートフォリオの制作指導、会社見学、 キャリアカウンセリングの充実により、多くの卒業生が『チェンソーマン』『呪術廻戦』『鬼滅の刃』『僕のヒーローアカデミア』など話題作を次々生み出すアニメ会社でクリエイターとして活躍中。
学習環境・
教材・機材
作画、仕上げ、撮影、
背景美術、
制作進行など
アニメ制作の全工程に対応する学習環境
制作を効率良く行えるコンピュータ実習室
本科専用のコンピュータ実習室は、自分の作画作品を使い、仕上げや背景、撮影など、一連の作業をデジタルで行える環境のため、効率的に学習できます。放課後もオープン実習(授業外の実習室開放)を利用して作品を制作できます。
編集スタジオ(MAルーム)
3年制の本科ではアニメ制作の全工程を学習するため、アニメーション制作に関わる編集が行える専用スタジオを完備。作画~仕上げ~背景制作~撮影後の編集を行うことでアニメ制作の全工程を理解することができます。
アニメ業界で活用されている
プロ仕様ツールで実践的な技術を修得
用途に合わせた豊富な2D&3Dグラフィックツール「3ds Max」「CLIP STUDIO PAINT」
3DCG制作ソフト「3ds Max」や、画像制作ツール「Photoshop」「Illustrator」「CLIP ST UDIOPAINT」など、様々なソフトウェアを揃えています。 アニメーション科と比べ、より多くのグラフィックツールに触れることができ、幅広い技術を学習します。
アニメ制作ツール「RETAS STUDIO」と撮影ツール「AfterEffects」
アニメ業界標準ソフト「RETAS STUDIO」を使い、作画のプロセスを含め、デジタル処理を行うトレース、彩色、撮影など、アニメ制作の全工程を実践的に学習。プロの制作技術を身につけます。
業界経験豊富な教員が作成したオリジナルデジタル教材で学習
現場経験豊富な教員たち自らが作成したオリジナルのデジタル教材を活用し、現場に即した実践的なアニメーション制作技術を身につけます。
カリキュラム・時間割
「職業教育」と「キャリア教育」の バランスのとれた質の高いカリキュラム
「産学共同開発カリキュラム」の開発などによって、常に業界とチューニングできる最新のカリキュラムを更新しています。 また、専門性を効果的に身につけるために、年次を超えて発展科目や関連科目といった相関関係を明確にした カリキュラム構成になっています。
2024年度 カリキュラム
※2024年度に予定しているカリキュラムです。
科 目 | 必修/選択 | 年次 | 時間数 |
---|---|---|---|
専門基礎 | |||
アニメ概論 | 必修 | 1 | 30 |
色彩学 | 必修 | 1 | 30 |
演出・絵コンテA | 必修 | 1 | 30 |
演出・絵コンテB | 必修 | 1 | 30 |
映像編集 | 必修 | 3 | 60 |
作品鑑賞 | 必修 | 3 | 60 |
映像表現研究A | 必修 | 3 | 30(30) |
映像表現研究B | 必修 | 3 | 30(30) |
フォトショップ | 必修 | 1 | 30(30) |
ペイントマン・アフターエフェクト | 必修 | 1 | 60(60) |
3D基礎A | 必修 | 1 | 30(30) |
3D基礎B | 必修 | 1 | 30(30) |
デジタル背景 | 必修 | 1 | 30(30) |
3D応用A | 必修 | 2 | 30(30) |
3D応用B | 必修 | 2 | 30(30) |
3Dアクション | 必修 | 2 | 60(60) |
3Dライティング | 必修 | 2 | 60(60) |
3Dモデリング | 必修 | 2 | 60(60) |
After Effects基礎 | 必修 | 2 | 30(30) |
After Effects応用 | 必修 | 2 | 30(30) |
背景美術Ⅰ | 必修 | 1 | 60 |
背景美術ⅡA | 必修 | 2 | 30 |
背景美術ⅡB | 必修 | 2 | 30 |
デッサン | |||
デッサンⅠA | 必修 | 1 | 90(90) |
デッサンⅠB | 必修 | 1 | 60(60) |
デッサンⅡA | 必修 | 2 | 60(60) |
デッサンⅡB | 必修 | 2 | 60(60) |
科 目 | 必修/選択 | 年次 | 時間数 |
---|---|---|---|
デッサン | |||
デッサンⅢA | 必修 | 3 | 30(30) |
デッサンⅢB | 必修 | 3 | 30(30) |
ポートフォリオⅠ | 必修 | 2 | 30 |
ポートフォリオⅡA | 必修 | 3 | 60 |
ポートフォリオⅡB | 必修 | 3 | 30 |
作画 | |||
作画基礎 | 必修 | 1 | 30 |
動画ⅠA | 必修 | 1 | 60(60) |
動画ⅠB | 必修 | 1 | 60(60) |
デジタル作画 | 必修 | 2 | 30(30) |
動画ⅡA | 必修 | 2 | 30(30) |
動画ⅡB | 必修 | 2 | 30(30) |
レイアウト作法Ⅰ | 必修 | 1 | 30 |
レイアウト作法ⅡA | 必修 | 2 | 30 |
レイアウト作法ⅡB | 必修 | 2 | 30 |
パースペクティブA | 必修 | 1 | 30 |
パースペクティブB | 必修 | 1 | 30 |
原画作法A | 必修 | 2 | 30 |
原画作法B | 必修 | 2 | 30 |
作品制作 | |||
2D課題作品制作 | 必修 | 1 | 90(90) |
3D課題作品制作 | 必修 | 2 | 90(90) |
卒業グループ制作A | 必修 | 3 | 240(240) |
卒業グループ制作B | 必修 | 3 | 240(240) |
イラスト制作A | 必修 | 3 | 30(30) |
イラスト制作B | 必修 | 3 | 30(30) |
一般基礎 | |||
就職活動リテラシー | 必修 | 2 | 30 |
ホームルーム | |||
ホームルーム | 必修 | 1・2・3 | 180 |
※カリキュラム表の内容は一部変更になる場合があります。
※授業時間数のうち、( )内は実習時間です
時間割
アニメーション研究科の
時間割例アニメーション研究科の時間割例
教員紹介
守屋 竜史 先生
本科はアニメ業界でクリエイターとして活躍を夢見る方に最適な学科です。3年間のスパンをフル活用し、作画から仕上げ、背景、撮影といったアニメ制作の全工程を学習することで、自 分の適性を発見し、就職レベルにまで伸ばすことができるカリキュラムだからです。さらに液晶ペンタブレットを実装した実習環境で、業界トレンドに合わせた2D、3D技術の双方のオリ ジナルアニメ制作ができるのも魅力の一つ。手描きとデジタルツールを共に操れるクリエイターは業界で重宝され、活躍の幅が広がりますよ。
在校生インタビュー
笑顔絶えない現場を創りたい!
Q就職のサポートは万全です!
人のためになる仕事をしたいと思っていた高3の時「僕のヒーローアカデミア」を知り、わずか30分足らずで多くの人を感動させるアニメの世界にのめり込み、制作側に回りたいと考えました。日本電子では第一線で活躍するプロの先生方の元で、クラスメイトと切磋琢磨して学んでいます。初心者スタートですが、自分のスキルアップが目に見える形でわかる毎日はとても楽しく、刺激的です。
Course
NEWS / Works
よくある質問
- アニメについて具体的には何を学ぶの?
- アニメに関する学習事項は、「デッサン系」「作画系」「デジタルツール系」「その他教養」に大別されます。デッサンについては、デッサン(特に人物デッサン)の基礎や画面構成や空間表現の効果的な描画手法を学んだ後実際に作品制作に活用するトレーニングを行います。作画については、アニメーション制作における動画描写の基本技術を習得します。デジタルツールについては、画像制作ツールの扱い方を学習します。
その他、実際の作品を鑑賞して作り手の側から分析したり、リアルな動作を表現するための力学について学んだりします。最後にはチームでアニメ制作に取り組み、アニメ制作の一連の過程を実際に体験します。さらに、アニメ業界と連携した会社見学やインターンシップなども行われます。
- アニメを学ぶとどんな資格が取得できるの?
- アニメを学ぶことで取得できる資格としては、マルチメディア検定や色彩検定などデザイン系の民間資格があります。また、Webデザインを学んでいる人はWebデザイナー検定やウェブデザイン技能検定、グラフィックデザインを学んでいる人はDTP検定などの民間資格を取得することが可能です。ただしデザイン系の民間資格は多岐に渡るため、それぞれの資格の重要性や社会的信頼性を見極める必要があります。
また、アニメの場合は学校で習得したスキルが資格取得に直結しないこともあるので、資格取得にこだわらず学校での実習やアニメ制作に集中して取り組むことが重要になるかもしれません。
- アニメ業界に向いている人とは?
- アニメーターの仕事は想像力を働かせなければならない部分もありますが、単純作業の繰り返しという面もあります。特に動画を担当しているうちはひたすら同じような絵を何枚も描き続ける毎日が続き、人によっては飽きてしまうかもしれません。それでもアニメーションが好きで、自分の描く絵がどんな風になるのだろうと考えられれば、仕事は楽しくて仕方ないはずです。「好きこそ物の上手なれ」という言葉もあるように、好きであることが上達にも繋がります。作品が放映された時のやりがいは何にも代えがたいものがあるでしょう。また、アニメーションは多くの人の力を結集して作られます。絵を描く作業は机に向き合って一人でやるにしても、他のスタッフのことを考え協力しようとする姿勢は確実に必要です。
そのため、「〆切を必ず守る」「いい加減な仕事をしない」など責任感を持った働き方が求められます。また、独りよがりにならず周りの人のアドバイスを素直に受け入れることも時には大事です。絵に自信があっても、客観的に見ると出来が良くない可能性もあります。さらに、アニメーターの仕事がしたいと強く思える人こそがこの仕事に向いているといえるでしょう。後述するようにアニメ業界の仕事は大変なため、アニメーターを目指す人の中には当初「頑張ろう!」と思っていても挫折してしまう人が多いようです。しかし、そこで諦めず努力を続ければ収入も増加していきます。その段階に進むためには覚悟と情熱が必要です。
- 絵を描くのが上手でなくても大丈夫?
- 上記の学習事項を見て、「面白そう」と思った人もいれば「イメージと違って結構難しそう」と感じた人もいるでしょう。中には、「自分は美術があまり得意じゃないから無理かな…」と思った人もいるかもしれません。ですが、アニメ業界の第一線で活躍している現役アニメーターやアニメーター経験者が直接指導してくれるので、こうしたスキルは入学後に段階を追って身に付けていくことができます。アニメについて幅広く学んでスキルを習得しようとする貪欲な姿勢が何よりも重要です。デッサンや造形・色彩などのデザイン能力に加えてCGスキルやコミュニケーション能力などを総合的に身に付けることで、就職の際に強みをアピールすることができます。
- アニメーター・CGアニメーターとは?
- アニメーターとは、キャラクターやアニメの元となる、動きの異なる絵を1 枚1枚描いていく作画を担当します。フリーで活躍する人も多いです。CG(コンピュータグラフィックス)アニメーターは、CGに特化したアニメーターとなります。近年のデジタル技術を活かしたアニメーターやCGアニメーターは、アニメーターとしてのデザインセンスはもとより、専用ソフトの操作スキルも必要となります。また、アニメの仕事をする人たちの総称としても使われますが、詳しく分類すると、原画マンと動画マンの仕事がアニメーターの仕事となります。
- アニメクリエイターとは?
- アニメクリエイターとは、アニメーション制作の一連の作業を担当する人です。または、アニメーション制作に携わるすべての職種の総称でもあります。キャラクターデザインや背景などはもちろん、アニメーション制作を行ううえでの一連の作業を担当します。ワークフロー(作業工程)を熟知し、限られた期間の中でクオリティの高いアニメーションを作成する技術や能力が必要となります。
- デジタルペインター(色指定・色彩設計)とは?
- デジタルペインターとは、アニメーターが描いた線画に、コンピュータを使って色をつける人です。色をつけたり、ボカシ効果や、エアブラシ効果などを施していく仕事をします。色によって作品のイメージが大きく変わるため、アニメーション制作をするうえで重要な職種です。
- 撮影(デジタル撮影)とは?
- 撮影とは、実際のカメラではなく、コンピュータで専門の技術を使用し、映像の流れを創り出す役職です。かつてアナログでアニメ制作を行っていた頃は、セルと呼ばれる透明のフィルムに描いた動画をフィルムカメラで一枚ずつコマ撮りしていたことから、「撮影」と呼ばれています。現在はコンピュータ上で、キャラクターと背景を組み合わせ、映像をつくりだす作業を行います。映像に関する専門知識と、膨大なセルを一枚ずつコマ撮りする作業のため忍耐力が要求されます。CG(コンピュータグラフィックス)・映像分野におけるVFXクリエイター(コンポジッター)がこれにあたります。
- 動画マンとは?
- 動画マンは、原画と原画の間をつなげる「中割り」という動きのあるカットを描く仕事です。原画のイメージを崩さないよう丁寧に描くことが重要で、完成させるスピードも求められます。動画マンが経験を積むと、動画検査や動画マンにステップアップすることができます。
- 背景美術とは?
- 背景美術とは、キャラクターの存在感や作品の世界観を印象づけるための「背景」を描く人です。場所や季節感、未来や過去の時代を感じさせる「背景」は、作品全体のイメージや世界観を決める重要な仕事です。空間を描くため、遠近法などの基本的な技術はもちろん、アニメーションにおける雰囲気を持たせるためのセンスや技術が必要です。
- テクニカルCGクリエイター(テクニカルディレクター)とは?
- テクニカルCGクリエイターとは、CG(コンピュータグラフィックス)映像などのアート領域と、それを表現するためのエンジニアリング技術を結ぶ、特殊な役割をもつ人です。CG制作の現場で生み出される作品は、デザイナーが考える映像表現と、デザイナーが使うアプリケーションソフトやプラグイン(アプリケーションの機能を拡張するソフトウェア)などによって支えられています。テクニカルCGクリエイターは、CGデザイナーとCGプログラマよりもさらに高度な技術力と知識をもち、両方の力を引き出すディレクター的な役割をもつクリエイターです。世界のCG業界で不足している人材なので、やりがいのある職種です。
- マットぺインターとは?
- マットぺインターとは、映画の背景をCG(コンピュータグラフィックス)で仕上げ、奥行きのある映像に見せる人です。映画制作の現場では昔からある職種で、近年はCGを使って表現されるようになりました。3DCGのモデルを使い、カメラの視点まで考えて表現することで、背景に奥行きや立体感を生み出します。
- 3DCGデザイナーとは?
- 3DCGデザイナーとは2DCGデザイナーの作成したデザインを基に、実際にキャラクターなどを3DCG化する人です。2DCGデザイナーが描いたデザインなどを立体化するため、空間に対する認識力、想像力が必要です。色や質感を出すためのテクスチャを描く作業も行うため、その技術やデザインセンスも要求されます。モデラーとも呼ばれています。
- 2DCGデザイナー(2Dグラフィッカー)とは?
- 2DCGデザイナーとはプロジェクトの企画書にもとづき、そのゲームや映像作品の世界観、キャラクター、背景などを線画やカラーでビジュアル化する人です。その作品のビジュアルイメージを決める重要な職種です。ゲームや映像だけでなく、一般の人の目につくパッケージや広告などにも使用されるため、斬新かつ魅力的なデザインが求められます。
- キャラクターデザイナーとは?
- キャラクターデザイナーとは、ゲームの企画をカタチにするために、登場するキャラクターをデザインする人です。ゲームの世界観に合わせた人物キャラクター、アイテム、インターフェースなど、幅広いデザインが求められるため、高い画力を身につける必要があります。
- アニメについて学ぶ意味とは?
- アニメの制作は分業体制によって行われています。したがって、高いデザイン技術を持っていること自体は確かに重要ですが、他の作業工程の方と協力して制作に取り組むチームワークも重要となるのです。そのためには、「上手な絵コンテが書ける」など個々の技術にこだわるだけではなく、アニメの制作過程について幅広く知っておくことが重要になります。
それは、グループでアニメを制作する一連の過程を経験することで初めて身につくものでもあります。アニメについて専門学校で学ぶことの意味は、習得したアニメ制作の基本的な技術を活用して制作の一連の流れを体感することにあると言っても過言ではありません。
- アニメの学びを活かした仕事って?
- アニメの学びを活かした仕事というと、アニメ会社への就職が最初に思い浮かぶでしょう。卒業後は何らかの形でアニメ制作に携わる人が多いです。先述の通りアニメ制作は分業であるため、実際に絵を描くアニメーターだけでなく設定制作(アニメに登場するキャラクターの衣装等の設定をデザイナーに発注する)など様々な形でアニメ制作に関わることができます。
もっとも、アニメーターは全体として不足気味のため、画力やスキルがある人は積極的に採用される傾向が強いと言えます。なお、制作会社やスタジオに所属せず基本的に自宅などで仕事をするフリーランスのアニメーターもかなり多いようです。
- アニメを学ぶとは?
- このページを見ている人のほとんどは、恐らくアニメにかなりの思い入れがあるのではないでしょうか。YouTubeなどの動画サイトを愛用してアニメを見ている人も多いと思います。近年は映像技術も進歩しており、クオリティの高いアニメが次々に制作されています。アニメ事業は「クールジャパン戦略」の中にも位置づけられており、アニメへの関心は世界的にも高まりつつあります(「日本のアニメをきっかけに日本語を学んだ」という外国人の方も少なくないようです)。
では、アニメは一体どのように作られているのでしょうか。「どのような技術が使われており、どのような工程が組み合わされることで一つのアニメ作品が完成しているのか」と言われると、あまりピンとこない人が多いのではないでしょうか。実習を通じてこうした技術や過程を具体的に学んでいくのがアニメの学科です。最前線のアニメの事情について幅広く学習することで、美大とはまた一味違う学びを得ることができるでしょう。
- アニメ業界の働き方の実情とは?
- もしかすると「アニメ業界は業務が大変」という話も聞いたことがあるかもしれません。では、実際はどうなのでしょうか。仕事をしていくうえで収入や給料は切っても切り離せない問題です。そういう意味で、アニメーターという職業はすぐに稼げる仕事ではないといえます。
仕事の単価については、動画はテレビ作品の場合1枚150〜250円程度、原画は1枚2000〜2500円程度が一般的です。
1枚あたりの出来高制であるため、仕事をこなすほど収入は増えます。日本アニメーター・演出協会(JAniCA)が実施したアニメーターの年収に関する調査では、20代で平均1,104,000円、30代で平均2,139,000円となっています。
- アニメーション演出家とは?
- アニメーション演出家とは、脚本をアニメーション化するうえで指揮・監修をする人です。アニメーション演出は、「監督」「アニメーション・ディレクター」などの職種で呼ばれることもあります。作画監督や美術監督により、絵コンテやキャラクター・デザイン、レイアウト設定、美術設定などが作られ、撮影、特殊効果、録音、編集と一連の作業が進みます。このすべての制作工程に関して、アニメーション演出家は深く関与します。アニメーション制作で必要な幅広い知識と技術が必要です。
- アニメ業界では、どんな企業に就職していますか?
- アニメ業界においては、国内はもちろん海外でも活躍している卒業生がいらっしゃいます。
東映アニメーション、ユーフォーテーブル、オー・エル・エム、MAPPA、バンダイナムコフィルムワークス、マッドハウス、オレンジ、Wishなど著名企業から少数精鋭のプロフェッショナル集団企業などに卒業生がアニメーターとして活躍しています。
各学科ごとの内定企業先は、学科の詳細ページ内に掲載されています。
ご興味のある学科の詳細ページをご確認ください。
・アニメーション科(https://www.jec.ac.jp/course/animation/ac
・アニメーション研究科(https://www.jec.ac.jp/course/animation/ar
また、全学科の内定実績については、「主な就職先」ページ(https://www.jec.ac.jp/employment/job/)に掲載されています。ぜひご覧ください。
- アニメ監督とは?
- アニメ監督とは、アニメーション制作をするうえで、作品のテーマや方向性を示し、プロジェクトチームに対し指導、監督を行う責任者です。監督といっても、作画監督や美術監督などさまざまな監督がいます。その中でもアニメ監督は、プロジェクトの責任者であり、作品の本来のテーマや方向性を示し、プロジェクトチームの指導を行います。常に新しいアイデアや表現を考え、それを形にしたいという強い意志が必要です。
- 原画マンとは?
- 原画マンは、キャラクターを動かす際にアクセントになるポイントである「原画」を描く人です。原画マンに必要なものは、作画力とキャラクターに演技をつける演出家的要素です。完成した原画は原画監督がチェックして動画の工程に回されます。原画マンをはじめとするアニメーターの画力は、作品の中で如実に表れるので、アニメ制作の重要なポジションを担っています。経験を積むと、作画監督やキャラクターデザイナーにステップアップできます。
- 制作進行とは?
- 制作進行とは、アニメーションなどの映像作品に関して、制作管理に携わる人です。実写映画では、進行主任とも呼ばれています。アニメの制作工程のほぼすべてを管理し、プロジェクトが効率よく進行するよう管理します。アニメーション制作に関わるさまざまな職種の人たちと関わるため、コミュニケーション能力が必要です。
- 動画検査とは?
- 動画検査は、動画のチェックや修正を行う人です。動画の熟練者が、動画マンの描いた中割を一枚ずつ確認・修正指示を入れる仕事が動画検査です。ひとつの作品を作るために大量の動画が描かれますので、スピードとともに正確さが求められる仕事です。
- テクスチャデザイナーとは?
- テクスチャデザイナーとは、専用ソフトで作られたばかりの何も色がついていないCGに、質感や色などをつけていく仕事をする人です。テクスチャと呼ばれる質感などを描いた絵を、モデラーが作成したCGにつけていきます。そのため、協調性や世界観を統一するための配慮なども必要です。また、黙々と作業することが多いため集中力や忍耐力が必要です。
- ディレクターとは?
- ディレクターとは、さまざまな現場で専門技術に関する部門についての責任者です。さまざまな業界・業種があるため、具体的な職務内容は異なりますが、その分野に関する専門知識をもち、適切な判断のもと、デザイナーやプログラマーなど現場のクリエイターたちに指示を出します。作品を制作するスケジュールの管理なども行います。
- モーションデザイナーとは?
- モーションデザイナーとは、ゲームやCG(コンピュータグラフィックス)のキャラクターに「動き」をつける仕事をする人です。キャラクターデザイナーなどが描いたキャラクターに、専用のソフトを使用して“モーション(動作・動き)”をつける仕事をします。人や動物などの生物はもちろん、さまざまな物の動きを熟知する必要があります。
- CGクリエイターとは?
- CGクリエイターとは、CG(コンピュータグラフィックス)制作の一連の作業を担当する人です。または、CG制作に携わるすべての職種の総称でもあります。CG自体の制作はもちろん、撮影後のVFXの作業など、CG制作を行う上での一連の作業を担当します。ワークフロー(制作工程)を熟知し、限られた期間の中でクオリティの高いCGを作成するための高度な技術と能力が必要となります。